問1 ( 現在の数値とは異なる )
我が国の保健統計 ( 平成11年 ) で誤っているのはどれか.
- 老年人口割合は16.7%である
- 老年化指数は113である
- PMI ( 全死亡に占める50歳以上死亡割合 ) は50%である
- 粗死亡率は女より男が高い
- 25~34歳の死因別死亡率の1位は自殺である
3
問 2
喫煙と肺がんの関連性をコホート調査をしたところ以下の結果を得た. 相対危険度で正しいのはどれか.
観察数 ( 人年 ) | 肺がん死亡数 | |
喫煙群 | 24,000 | 120 |
非喫煙群 | 20,000 | 10 |
- 0.0005
- 0.005
- 0.1
- 10
- 12
4
問 3
オゾン層破壊の原因物質はどれか.
- 二酸化炭素
- 塩化フッ化炭素
- 二酸化硫黄
- 光化学オキシダント
- ダイオキシン
2
問 4
我が国の感染症発生について正しいのはどれか.
a. ペストは未だ発生したことがない
b. 結核の罹患率は先進諸国に比べて低い
c. HIV感染者は日本国籍の男性で増えている
d. 細菌性赤痢は年間におよそ1,000人の患者報告がある
e. 肝硬変 , 肝がんによる死亡の7割はHBVの持続感染である
[ 選択肢 ]
- a , b 2. a , e 3. b , c 4. c , d 5. d , e
4
問 5
予防接種法による定期の予防接種でないのはどれか.
- 麻疹
- 風疹
- 破傷風
- ポリオ
- 水痘
5
問 6
12歳の男児 , 鉛製魚釣り用おもりを誤嚥したため来院した. 実施すべき尿検査項目はどれか.
- ビリルビン
- メチル馬尿酸
- レチノール結合蛋白
- β2-ミクログロブリン
- デルタアミノレブリン酸
5
問 7
細菌性食中毒で正しいのはどれか.
- 腸炎ビブリオによる食中毒は毒素型である
- 原因菌で最も多いのは腸管出血性大腸菌O-157である
- 原因食品で最も多いのは肉類およびその加工品である
- 感染型食中毒の潜伏期間は毒素型より長い
- 毒素型食中毒で最も多い原因菌はボツリヌス菌である
4
問 8
新生児マススクリーニングに含まれないのはどれか.
- ポルフィリン症
- クレチン症
- 先天性副腎過形成症
- フェニルケトン尿症
- メープルシロップ尿症
1
問 9
介護保険で正しいのはどれか.
a. 被保険者は65歳以上の者である
b. 保険者は市町村である
c. 介護給付に必要な費用の50%は公費である
d. 介護サービス内容は介護度ごとに決められている
e. 介護サービス利用時には利用者の費用負担はない
[ 選択肢 ]
- a , b 2. a , e 3. b , c 4. c , d 5. d , e
3
問 10
臨床検査技師が診療の補助行為として行えないのはどれか.
- 針電極誘導による筋電図検査
- 頭皮誘導による脳波検査
- 無散瞳眼底写真検査
- 体表誘導による心電図検査
- 経皮的血液ガス分圧検査
1
問 11
各種細胞に特徴的な細胞内小器官について誤っているのはどれか.
- ステロイドホルモン合成細胞は滑面小胞体が豊富である
- 近位尿細管上皮細胞はミトコンドリアが豊富である
- 形質細胞は粗面小胞体が豊富である
- 横紋筋細胞はグリコーゲン顆粒が豊富である
- 血管内皮細胞は分泌顆粒が豊富である
5
問 12
ヘマトキシリン・エオジン染色で好塩基性に染色される細胞はどれか. 2つ選べ.
- 肥満細胞
- 下垂体B細胞 ( ACTH産生 )
- 副腎皮質細胞
- 膵ランゲルハンス島A細胞 ( グルカゴン産生 )
- 胃粘膜壁細胞
1 , 2
問 13
細胞は増殖能から3種に分けられる. A=常に増殖している細胞 , B=必要に応じて増殖する細胞 , C=増殖しない細胞である.
- 神経細胞-C
- 小腸上皮細胞-A
- 精母細胞-A
- 肝細胞-B
- 卵細胞-B
5
問 14
筋上皮細胞がみられるのはどれか. 2つ選べ.
- 腎
- 胃
- 卵巣
- 乳腺
- 唾液腺
4 , 5
問 15
誤っている組合せはどれか.
- 胃-壁細胞
- 十二指腸-ブルンネル腺
- 空腸-輪状ヒダ
- 回腸-パイエル板
- 結腸-腸絨毛
5
問 16
ウイルスが原因とされている腫瘍はどれか. 2つ選べ.
- 成人T細胞白血病
- 急性前骨髄球性白血病
- 胆管細胞癌
- 肝細胞癌
- 子宮内膜癌
1 , 4
問 17
腺癌より扁平上皮癌が発生する頻度の高いのはどれか. 2つ選べ.
- 食道
- 胃
- 結腸
- 乳腺
- 子宮頸部
1 , 5
問 18
弾性型動脈はどれか.
- 冠動脈
- 腎動脈
- 肝動脈
- 脾動脈
- 大動脈
5
問 19
固定液について誤っているのはどれか.
- 局方ホルマリン液には10~15%のメタノールが添加されている
- カルノア液の成分は無水エタノール , ホルマリン , クロロホルムである
- ブアン液の成分はピクリン酸 , 氷酢酸 , ホルマリンである
- ツェンケル液は , 昇汞を含んでいる
- エタノールは痛風結節の固定に適する
2
問 20
固定について正しいのはどれか.
- エタノールは脂肪の固定に適している
- ホルマリンは蛋白質のカルボキシル基を架橋する
- 電子顕微鏡用試料はグルタルアルデヒドとオスミウム酸とで二重固定する
- ホルマリン固定はプリオン蛋白の感染性を消失させる
- 10%ホルマリン液はアルカリ性を示す
3
問 21
水銀を含む溶液はどれか.
- ハリスヘマトキシリン液
- アゾカルミンG
- ブアン液
- リンタングステン酸ヘマトキシリン液
- レゾルシンフクシン液
1
問 22
脱灰操作で正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 脱灰前に固定する
- 脱灰中は液を交換しない
- 酸性脱灰液では密封する
- ギ酸で脱灰後は硫酸ナトリウムで処理する
- 脱灰温度を30℃以下にする
1 , 5
問 23
パラフィン包埋について正しいのはどれか.
- 軟パラフィンは硬パラフィンより融点が高い
- 脱水が終了した組織はそのままパラフィンに包埋する
- 組織を包埋容器に移すときは薄切する面を上に向ける
- 固まったパラフィンは全体が半透明で均質なのがよい
- 固まったパラフィンブロックは再包埋できない
4
問 24
誤っているのはどれか.
- チール・ネルゼン染色で抗酸菌は赤色に染まる
- グロコット染色でアスペルギルスは黒色に染まる
- オルセイン染色でHBs抗原は茶褐色に染まる
- マッソン・トリクローム染色で膠原線維は赤色に染まる
- マッソン・フォンタナ染色ではメラニン顆粒は黒褐色に染まる
4
問 25
染色原理で誤っているのはどれか.
- 過ヨウ素酸は隣接する水酸基を酸化してカルボキシル基に変える
- ヘマトキシリン液中の色素は陰性荷電の核酸に結合する
- アルシアン青 ( pH 1.0 ) の硫酸基を有する酸性基質を青染する
- メチル緑は二本鎖DNAに親和性を示す
- DNAを塩酸で加水分解するとアルデヒド基が生じる
1
問 26
誤っているのはどれか. 2つ選べ.
- 膠原線維はアザン染色で青色に染まる
- カルシウムはコッサ染色で黒色に染まる
- 弾性線維はレゾルシン・フクシン染色で赤色に染まる
- 酸性粘液多糖体はPAS染色で赤色に染まる
- 繊維素はPTAH染色で青紫色に染まる
3 , 4
問 27
PAM染色で正しいのはどれか.
- 6~8ミクロンの厚さの切片を用いる
- 染色は金属性の容器で行う
- 染色前に過ヨウ素酸水溶液で組織を酸化する
- 鍍銀にはアンモニア銀液を用いる
- 還元液として鉄明ばん水溶液を用いる
3
問 28
ズダンⅢ染色で誤っているのはどれか. 2つ選べ.
- パラフィン切片を使用する
- 染色中は密閉できる蓋をする
- 染色前には染色液をろ過する
- 未固定検体は強く染色される
- 封入には水溶性封入剤を用いる
1 , 4
問 29
肺病変のグロコット染色光学顕微鏡写真を示す. 病原体はどれか.
- クリプトコッカス
- クレブシエラ
- アスペルギルス
- カリニ原虫
- カンジダ
3
問 30
加温の必要がない染色はどれか.
a. PAS染色
b. フォイルゲン反応
c. PAM染色
d. ルクソールファスト青染色
e. 渡辺鍍銀法
[ 選択肢 ]
- a , b 2. a , e 3. b , c 4. c , d 5. d , e
2
問 31
免疫組織化学染色で誤っているのはどれか. 2つ選べ.
- パラフィン切片における抗体反応時間は , 常温30分~1時間が標準である
- ビオチン標識抗体はストレプトアビジンと特異的に結合する
- パラフィン切片を加熱処理すると核内抗原の染色性が増強する
- 蛍光抗体法では内因性ペルオキシダーゼ活性の阻止が必要である
- 蛍光抗体法による染色標本は冷蔵庫で1年保存できる
4 , 5
問 32
抗ケラチン免疫染色で陽性を示すのはどれか. 2つ選べ.
- 神経鞘細胞
- 脂肪細胞
- 食道粘膜細胞
- 心筋細胞
- 乳管細胞
3 , 5
問 33
子宮頸部擦過細胞診で判定できないのはどれか.
- 良悪性
- 組織型
- 深達度
- 治療効果
- 性周期
3
問 34
細胞診で誤っているのはどれか.
- パパニコロウ染色には湿固定が用いられる
- ギムザ染色には乾燥固定が用いられる
- パパニコロウ染色で角化扁平上皮細胞はオレンジG好性を示す
- ギムザ染色は悪性リンパ腫細胞の観察に適している
- パパニコロウ染色はギムザ染色に比べて細胞が大型にみえる
5
問 35
梗塞の原因でないのはどれか.
- 動脈硬化
- 血管炎
- 血栓
- 側副循環
- 塞栓
4
問 36
肉芽腫を形成しないのはどれか.
- サルコイドーシス
- バセドウ病
- 結核
- 梅毒
- ハンセン病
2
問 37
喀痰のパパニコロウ染色標本を示す. 考えられるのはどれか.
- マクロファージ
- 線毛上皮細胞
- 杯細胞
- 腺癌細胞
- 扁平上皮癌細胞
4
問 38
病理解剖における執刀者・介助者のバイオハザード対策で正しいのはどれか.
a. AIDS症例の解剖で切創事故が発生したら速やかに抗HIV薬を内服する
b. HBV感染を防止するためにワクチンを接種する
c. HCV感染を防止するためにγ-グロブリンを投与する
d. MRSA感染防止には微粒子用N95マスクを着用する
e. 結核感染の防止にはBCG接種が有効である
[ 選択肢 ]
- a , b 2. a , e 3. b , c 4. c , d 5. d , e
1
問 39
好中球について正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 感染症で核左方移動が起きる
- 女性では核にdrumstickを認める
- 血管内の滞留時間は約1~2日である
- 顆粒中に多量のセロトニンを含む
- 新生児では低値を示す
1 , 2
問 40
誤っているのはどれか.
- 前赤芽球は多染性赤芽球になるまで4回細胞分裂する
- 正染性赤芽球は成熟して多染性赤芽球になる
- 赤血球の寿命は約120日である
- 赤血球寿命の測定における見掛けの半減期は約30日である
- ヘモグロビンは赤血球の成分の約1 / 3量を占める
2
問 42
産生がビタミンKに依存しない凝固因子はどれか.
- 第Ⅱ因子
- 第Ⅴ因子
- 第Ⅶ因子
- 第Ⅸ因子
- 第Ⅹ因子
2
問 43
抗凝固的に働くのはどれか. 2つ選べ.
- α2-プラスミンインヒビター ( α2-PI )
- von Willebrand因子 ( vWF )
- トロンボモジュリン ( TM )
- ウロキナーゼ ( UK )
- プロテインC
3 , 5
問 44
肝臓で主に産生されるのはどれか.
- トロンボモジュリン ( TM )
- 組織型プラスミノゲンアクチベータ ( t-PA )
- プラスミノゲンアクチベータ・インヒビター ( PAI )
- von Willebrand因子 ( vWF )
- アンチトロンビン ( AT )
5
問 45
ブレッカー ( Brecker ) 法による網赤血球染色に使用しないのはどれか.
- 視野縮小器
- ガラス毛細管
- ブリリアントクレシル青
- シュウ酸カリウム
- 蒸留水
1 , 3
問 46
誤っている組合せはどれか.
- シェフナー斑点-骨髄異形成症候群
- パッペンハイマー小体-鉛中毒
- ハインツ小体-不安定ヘモグロビン症
- 好塩基性斑点-悪性貧血
- ジョリー小体-脾臓摘出
1
問 47
末梢血標本の血球形態を示す. 考えられる疾患はどれか.
- 自己免疫性溶血性貧血
- 遺伝性楕円赤血球症
- 細血管病性溶血性貧血
- 遺伝性球状赤血球症
- 寒冷凝集素症
3
問 48
正しいのはどれか. 2つ選べ.
- アウエル小体はペルオキシダーゼ染色陽性である
- 単球系細胞はペルオキシダーゼ染色陰性である
- 発作性夜間血色素尿症では好中球アルカリホスファターゼ指数が高値である
- 顆粒球系細胞でPAS染色で陽性顆粒を認める
- 好中球アルカリホスファターゼ指数の検査には骨髄塗抹標本を用いる
1 , 4
問 49
プロトロンビン時間の国際基準化比 ( INR ) で正しいのはどれか.
a. ヒト正常血漿は不要である
b. 試薬は国際感度指数 ( ISI ) が必要である
c. ワーファリンによる抗凝固療法で大きくなる
d. 血管内凝固症候群 ( DIC ) では小さくなる
e. 測定時の恒温槽温度が低いときは小さくなる
[ 選択肢 ]
- a , b 2. a , e 3. b , c 4. c , d 5. d , e
3
問 50
APTTの測定で塩化カルシウム溶液の添加前に活性化されるのはどれか. 2つ選べ.
- 第Ⅸ因子
- 第Ⅹ因子
- 第Ⅺ因子
- 第Ⅻ因子
- 第ⅩⅢ因子
3 , 4
《 第49回 午後:問51~問100の問題はこちら 》