問 51
酸類を用いた脱灰操作で正しいのはどれか.
- 4℃前後で行う
- 脱灰前に固定する
- 脱灰液は密封する
- 脱灰液は交換しない
- ギ酸で脱灰後は硫酸ナトリウムで処理する
2
問 52
H-E染色標本 , 弱拡大写真を示す. 原因はどれか.
- 脱灰過剰
- 脱水不足
- 薄切時の室温不適
- ブロックの固定不備
- パラフィン浸透の不足
4
問 53
難治性胃潰瘍患者の胃生検標本を示す. 染色法はどれか.
- アザンマロリー染色
- ギムザ染色
- クリューバー・バレラ染色
- ビクトリア青染色
- ベルリン青染色
2
問 54
免疫組織化学染色 ( PAP法 ) で陽性コントロールの染色性が低下した. 対処法はどれか.
- 内因性ペルオキシダーゼ不活化時間を長くする
- 一次抗体を濃くする
- 一次抗体反応後の洗浄を長くする
- 二次抗体の反応時間を短くする
- DAB ( diaminobenzidine ) の反応時間を短くする
2
問 55
膠原線維の染色で正しい組合せはどれか. 2つ選べ.
- アザンマロリー染色-黄色
- オルセイン染色-緑色
- マッソントリクローム染色-青色
- ムチカルミン染色-黒色
- ワンギーソン染色-赤色
3 , 5
問 56
マイヤーのヘマトキシリン液作製で使用しないのはどれか.
- 氷酢酸
- カリウムミョウバン
- 結晶性クエン酸
- 抱水クロラール
- ヨウ素酸ナトリウム
1
問 57
細胞診と多く認められる細胞の組合せで正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 甲状腺穿刺吸引細胞診-重層扁平上皮細胞
- 気管支擦過細胞診-線毛円柱上皮細胞
- 乳腺穿刺吸引細胞診-横紋筋細胞
- 腹水細胞診-中皮細胞
- 子宮頸部擦過細胞診-移行上皮細胞
2 , 4
問 58
病理解剖で正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 系統解剖と同義である
- 治療効果判定が目的に含まれる
- 肉眼的観察所見のみで報告される
- 死体解剖保存法に規定されている
- 犯罪と関係があると思われる死体を対象とする
2 , 4
問 59
ヘモグロビンで正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 赤血球内成分の約2 / 3を占めている
- メトヘモグロビンは酸素結合能が高い
- ヘムはプロトポルフィリンと鉄からなる
- ヘモグロビンFはアルカリ抵抗性が強い
- ヘモグロビンAはα2δ2のポリペプチド鎖を持つ
3 , 4
問 60
誤っているのはどれか.
- トロンビンは血小板を活性化する
- 凝固因子は一次止血に重要な働きをする
- 巨核球はvon Willebrand因子を産生する
- トロンボモジュリンは血管内皮の抗凝固能に関与する
- 止血に重要な因子は血管 , 血小板および凝固因子である
2
問 61
自動血球計数器でMCVが偽高値を示すのはどれか.
- 寒冷凝集
- 巨大血小板
- 破砕赤血球
- 白血球減少症
- 溶血 ( 試験管内 )
1
問 62
正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 慢性骨髄性白血病では好中球PAS染色は陰性である
- 急性単球性白血病では白血病細胞の非特異的エステラーゼ染色は陽性である
- 慢性リンパ性白血病では好中球アルカリフォスファターゼ活性は低値である
- 急性リンパ性白血病では白血病細胞の特異的エステラーゼ染色は陽性である
- 急性前骨髄球性白血病では白血病細胞のペルオキシダーゼ染色は陽性である
2 , 5
問 63
誤っている組合せはどれか.
- 汎B細胞-CD19
- 汎T細胞-CD3
- 骨髄系細胞-CD13
- 骨髄系幹細胞-CD34
- ヘルパーT細胞-CD8
5
問 64
末梢血塗抹標本を示す. 考えられる疾患はどれか. 2つ選べ.
- サラセミア
- 閉塞性黄疸
- 再生不良性貧血
- 巨赤芽球性貧血
- 播種性血管内凝固症候群 ( DIC )
1 , 2
問 65
末梢血塗抹標本を示す. 考えられる疾患はどれか.
- 自己免疫性溶血性貧血
- 溶血性尿毒症症候群
- 遺伝性楕円赤血球症
- 遺伝性球状赤血球症
- 寒冷凝集素症
2
問 66
末梢血塗抹標本を示す. 考えられる疾患はどれか. 2つ選べ.
- 悪性貧血
- ホジキン病
- 成人T細胞白血病
- 骨髄異形成症候群
- 慢性リンパ性白血病
1 , 4
問 67
56歳の男性. 早期胃癌の術前スクリーニング検査でAPTT65秒 ( 対照28.0秒 ) , PT12.8秒 ( 対照12.5秒 ) , フィブリノゲン290 mg / dl , 血小板数28万 / µlであった. 可能性が低いのはどれか.
- ビタミンK欠乏症
- 凝固第Ⅻ因子欠乏症
- 採血時のヘパリン混入
- 凝固因子インヒビターの存在
- ループスアンチコアグラントの存在
1
問 68
真核生物はどれか.
- Candida albicans
- Chlamydia trachomatis
- Escherichia coli
- Mycoplasma pneumoniae
- Treponema pallidum
1
問 69
正しいのはどれか.
- RNAは二重らせん構造である
- Fプラスミドは薬剤耐性遺伝子である
- 制限酵素は二重鎖DNAを継ぎ合わせる
- 細菌はDNAまたはRNAのいずれか一方を有する
- ファージによって遺伝子DNAが伝達することを形質導入という
5
問 70
正しい組合せはどれか.
- 芽胞染色-レイフソン ( Leifson ) 法
- 莢膜染色-ウィルツ ( Wirtz ) 法
- 鞭毛染色-ヒス ( Hiss ) 法
- 抗酸性染色-ハッカー ( Hucker ) の変法
- 異染小体染色-ナイセル ( Neisser ) 法
5
問 71
細胞壁合成阻害作用をもつ抗菌薬はどれか.
- エリスロマイシン
- ゲンタマイシン
- ノルフロキサシン
- ホスホマイシン
- ミノサイクリン
4
問 72
分離菌の確認培地を示す. 考えられるのはどれか.
- Escherichia coli
- Klebsiella pneumoniae
- Proteus vulgaris
- Salmonella Enteritidis
- Shigella dysenteriae
4
問 73
白糖を分解するのはどれか. 2つ選べ.
- Vibrio alginolyticus
- Vibrio cholerae
- Vibrio mimicus
- Vibrio parahaemolyticus
- Vibrio vulnificus
1 , 2
問 74
光発色性のあるのはどれか.
- Mycobacterium avium
- Mycobacterium bovis
- Mycobacterium kansasii
- Mycobacterium leprae
- Mycobacterium tuberculosis
3
問 75
DNAウイルスはどれか.
- HAV
- HBV
- HCV
- HIV
- HTLV-1
2
問 76
病原菌と抗菌薬との組合せで正しいのはどれか.
- Escherichia coli-エリスロマイシン
- Klebsiella pneumoniae-アンピリシン
- MRSA-セファゾリン
- Streptococcus pyogenes-ペニシリンG
- Stenotrophomonas maltophilia-イミペネム
4
問 77
正しい組合せはどれか.
- Bordetella pertussis-ボルデー・ジャンク培地
- Corynebacterium diphtheriae-TCBS寒天培地
- Legionella pneumophila-サイアー・マーチン培地
- Neisseria gonorrhoeae-BTB乳糖寒天培地
- Vibrio parahaemolyticus-DHL寒天培地
1
問 78
菌が検出された場合に異常と判定する検体はどれか. 2つ選べ.
- 喀痰
- 血液
- 髄液
- 鼻汁
- 糞便
2 , 3
問 79
IgGとIgMに共通するのはどれか.
- 胎盤通過性がある
- 分泌成分と結合している
- L鎖はκまたはλである
- Fc部分はJ鎖によって結合している
- H鎖の定常部ドメインは3個からなる
3
問 80
補体について正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 補体成分は主に腎で産生される
- C3aはアナフィラトキシンである
- 血中濃度が最も高いのはC1である
- C2の活性化にはMgイオンが必要である
- 急性糸球体腎炎では補体価 ( CH50 ) が上昇する
2 , 4
問 81
急性炎症で血中濃度が低下するのはどれか.
- プレアルブミン ( トランスサイレチン )
- ハプトグロビン
- フィブリノゲン
- セルロプラスミン
- α1酸性糖蛋白
1
問 82
臓器特異性の高い腫瘍マーカーはどれか.
- CA125
- CA19-9
- CEA
- PSA
- SCC
4
問 83
抗核抗体検査で核材として一般的に用いられるのはどれか.
- ウシ胸腺細胞
- マウス肝細胞
- ヒト皮膚線維芽細胞
- ヒト臍帯静脈内皮細胞 ( HUVEC )
- ヒト咽頭癌培養株化細胞 ( HEp2 )
5
問 84
酵素免疫測定法で正しいのはどれか. 2つ選べ.
- 感度は免疫比ろう法と同等である
- 均一測定法ではB / F分離が必要である
- サンドイッチ法では抗体を酵素標識する
- 液体シンチレーションカウンタを使用する
- 標識酵素としてペルオキシダーゼが使用される
3 , 5
問 85
検査材料の取扱いで正しいのはどれか.
- 免疫電気泳動用の血清は不活化して使用する
- 血清補体価 ( CH50 ) 測定用の血清は4℃に保存する
- クリオグロブリン検査用の血液は採血後37℃に保つ
- 寒冷凝集反応用の血液は血清分離まで4℃に保存する
- ウイルス中和反応用の血清はアジ化ナトリウムを加えて保存する
3
問 86
間接抗グロブリン法による不規則性抗体スクリーニングで正しいのはどれか.
- 血清を56℃30分加温する
- 冷式抗体による反応を重視する
- クームス血清滴下後 , 15分程度反応させる
- 判定が陰性の時はIgM感作血球を反応させる
- 血液型既知のパネル血球と被検血清を反応させる
5
問 87
ABO血液型検査を示す. 考えられるのはどれか. 2つ選べ.
- 妊婦
- 新生児
- 不規則抗体
- 寒冷凝集素
- 無γ-グロブリン血症
2 , 5
問 88
血液型不適合妊娠について正しいのはどれか.
- 母親が抗Rho ( D ) 抗体を保有し , 児がRho ( D ) 陰性の場合に起こる
- 妊娠後期に母親の間接抗グロブリン試験が陽性となる
- Rho ( D ) 不適合妊娠は第1子目から起こる
- 母親のIgMクラスの抗体が原因となる
- ABO血液型不適合では起こらない
2
問 89
TPHA法で未感作血球が凝集した. 考えられるのはどれか.
- 異好抗体
- 自己抗体
- 同種抗体
- クリオグロブリン
- Bence Jones蛋白
1
問 90
我が国の年齢区分別人口 ( 2005年 ) を多い順に並べた. 正しいのはどれか.
- 年少人口 > 生産年齢人口 > 老年人口
- 生産年齢人口 > 年少人口 > 老年人口
- 生産年齢人口 > 老年人口 > 年少人口
- 老年人口 > 生産年齢人口 > 年少人口
- 老年人口 > 年少人口 > 生産年齢人口
3
※ この大小関係は2023年現在でも同じであり , 少なくとも2065年頃までは同様の大小関係のまま推移すると予測されている [ 出典:国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成29年推計 ) ]
問 91
スクリーニング検査で対象集団の有病率の影響を受けるのはどれか.
- 精度
- 感度
- 特異度
- ROC曲線
- 陽性反応的 ( 適 ) 中率
5
問 92
健康障害について正しい組合せどれか.
- フロン-肺癌
- ベンゼン-白血病
- 硫黄酸化物-皮膚癌
- 窒素酸化物-白内障
- 浮遊粒子状物質-甲状腺機能低下症
2
問 93
我が国の国民生活基礎調査 ( 2004年 ) で老人が寝たきりになった原因で最も多いのはどれか.
- 衰弱
- 認知症
- 関節疾患
- 転倒・骨折
- 脳血管疾患
5
※ 近年の大規模調査 ( 2019年 ) でも同様の結果である [ 出典:政府統計の総合窓口 e-Stat ]
問 94
国民医療費 ( 2004年 ) で正しいのはどれか.
- 健康診断の費用は含まれている
- 対国民所得比は20%を超えている
- 財源の約50%保険料が占めている
- 一人当たり医療費は平均で10万円以下である
- 一般診療医療費の疾病別割合は悪性新生物が最大である
3
問 95
熱電対温度計の原理に利用されているのはどれか.
- 焦電効果
- 光導電効果
- ドプラ効果
- ゼーベック効果
- ピエゾ抵抗効果
4
問 96
心電計で正しいのはどれか.
- エージングされた電極を用いる
- 出力の安定化に差動増幅器を用いる
- 記録計の標準感度は10 mV / mmである
- 記録計の高域遮断周波数に50 Hzを用いる
- 基線動揺の抑制に高域遮断フィルタを利用する
1
問 97
商用交流でのミクロショックにおける心室細動電流で正しいのはどれか.
- 0.01 mA
- 0.1 mA
- 1 mA
- 10 mA
- 100 mA
2
問 98
コンピュータの入力装置はどれか. 2つ選べ.
- RAM
- USBメモリ
- DVDドライブ
- バーコードリーダ
- グラフィックタブレット
4 , 5
問 99
コンピュータネットワークのセキュリティを保護するために行うのはどれか. 2つ選べ.
- コンピュータを使用する際の認証IDとパスワードを設定する
- 接続方法としてADSLを中止して無線LANを利用する
- ネットワークを構成する際にリピータハブを使用する
- 外部との接続にプロキシサーバを設置する
- 通信プロトコルにTCP / IPを採用する
1 , 4
問 100
水処理で正しいのはどれか.
- 細菌は逆浸透膜で除去される
- イオン類は活性炭で除去される
- ウイルスは膜フィルタで除去される
- 真菌に対して紫外線照射は無効である
- 残留塩素はイオン交換樹脂で除去される
1
画像の出典:厚生労働省 第54回臨床検査技師国家試験問題および解答について 午前 別冊
《 第54回 午後の問題はこちら 》